合意で始まったはずの祈り
「……いいよ。君がしたいなら、……全部、ほしい」
アスレイドは、ゆっくりと目を伏せてそう言った。
それは拒絶でも服従でもなく、ただ、祈るように。
あの夜初めてアスレイドを抱いてから、こうして二人。飽きもせず日がな一日粘膜を擦り合わせている。
まるで、初めて手に入れた玩具を味わい尽くすように。
ノインは、何も言わず腰を引き寄せる。今更、祈りの衝動に駆られて震える手で押し倒す必要はない。
ただ、中に在りたいと願って、怒張を湿った後孔にあてがった。
「……入れるぞ」
「うん。……僕の中に、君の全部を、残して」
視線が重なったと思ったけれど、どこか逸れている。
ノインが腰を前に押し進めると、熟れたそこは大きく拡がって亀頭を飲み込んだ。
二人の呼吸が一気に乱れる。
「あっ……あ゛、んっ……ぁ……!」
「締まり……っ、やば……奥、ちゃんと、開いて……」
会話が、快楽で濁っていく。
でも止めない。もう、止めなくていい。
ただ、お互いに。目指す先に向かって快感を追い求める。
アスレイドの指がノインの腕に絡んで、貪欲に引き寄せる。その物言わぬ所作に、前後する腰が重く、しかし穿つように何度も前後に往復する。
ノインは、深く浅く、優しくも容赦なく腰を揺らした。
アスレイドの喉から漏れる声が、だんだん高く、甘くなっていく。
「ノインく、んっ……中、熱い……っ、あっ、また……っ、っ、出る……ぅっ!」
「出すぞ……奥、もっと、締めて……俺の、飲め……!」
「来てっ……っ、残して……君の、僕の中に、全部、残して……っ!」
ノインの先端がアスレイドの一番深いところで爆ぜてから数泊遅れて、アスレイドの身体も跳ねながら自らの腹部に白濁を吐き出していた。
絶頂に震えながら、奥で射精を受け止め、全身が痙攣するたび、快楽の熱が二人を包んでいく。
ああ、今日も。在れることが。これ以上ない歓びなのだ。
2025年7月6日