2025-07

本編

第七話

差し込む光がいつもより強い気がして。瞼をゆっくり開ければ、海の向こうで朝日が昇り始めていた。発光した水平線は、波の揺れに合わせて静かに煌めいている。アスレイドはその様子を、やはり椅子に腰かけながら静かに眺めていた。「おはよう、ノイン君」 昨...
本編

第六話

シーツに横たわる身体の、そそり立つ部分にゆっくりと身体が落ちてくる。腹筋に添えられた両掌は、力を抜いて体重を掛けないようにしているつもりか、ふるふると戦慄いていた。大きく開いた脚の付け根の、熟れた粘膜が赤黒い亀頭を飲み込んだ瞬間、アスレイド...
淫祈抄

昔の女の喘ぎ声が耳に残る夜

「もっと突いて、そこ、もっと。こんなふうに言ってたかな」アスレイドが淡々と言ったとき、ノインは笑ったふりをした。怒ってもいない、泣くような感情でもない。ただ、へえ、と一言。無表情のまま頷いた。けれど、その夜。アスレイドの脚を割り開いたノイン...
淫祈抄

足りない

挿れた瞬間、ゾクッとした。 吸いつくような熱が、俺の先を迎え入れる。 ぎゅっと締めてきて、でも、拒む感じじゃない。 それがたまらなく、たまらなく興奮を煽った。 「……奥まで入ったぞ」 「ん……あ、うん……っ」 声が震えてる。 だけど逃げよう...
本編

第五話

重いのは身体ではない、心だ。 ノインは与えられた自室のベッドの上、ごろりと横になりながら窓から差し込む陽光を浴びている。この真っ直ぐな光が、この身を焼いて灰にしてくれたらいいのに。あれから何度も願ったけれど、どうやら神は生きたまま煉獄を歩き...
かつての光_交わる前に紡いだ記憶

呼びかけの形式

灰が降っていた。祈りの声も、風の音もなかった。「遅かったな、アス」「遅れたんじゃない。君が急ぎすぎたんだ、レヴィン」ふたりの視線の先に、灰と瘴気にまみれた異形の影がゆっくりと這い出してくる。背を向け合うように、ふたりは自然に歩幅を合わせた。...
淫祈抄

南の風に吹かれて(アスレイド×異性)

「……南に来るの、待ってた。皆、すごいって言ってたから」濡れた睫毛の奥、快活な笑みが揺れる。シーツの上で脚を開く彼女の体は、もう準備ができていた。けれどアスレイドは焦らない。ただ、指先をそっと滑らせる。「それは、とても光栄だね」口元には笑み...
淫祈抄

合意で始まったはずの祈り

「……いいよ。君がしたいなら、……全部、ほしい」アスレイドは、ゆっくりと目を伏せてそう言った。それは拒絶でも服従でもなく、ただ、祈るように。あの夜初めてアスレイドを抱いてから、こうして二人。飽きもせず日がな一日粘膜を擦り合わせている。まるで...
本編

第四話

アスレイドが教堂を発って向かったのは、霧深い西の地だった。日中夜を問わず立ち込める霧は、訪れる人の暴きたくない心の奥までを白く静かに濁らせる。高く伸びた常緑の木々が並び、その根元に折り重なる落ち葉を、靴底で踏みしめた。 いつ来ても、心が落ち...